オロリン・ツゲネンシス(読み)おろりんつげねんしす(英語表記)Orrorin tugenensis

知恵蔵 「オロリン・ツゲネンシス」の解説

オロリン・ツゲネンシス

最初期の猿人の一種(華奢型猿人)。ケニア北西部のバリンゴにあるツーゲンヒルで、フランス国立自然史博物館のB.スニュとコレージュ・ド・フランスのM.ピックフォードが2000年に発見。年代は約600万年前と推定されている。数体に属する頭や手足の化石片がある。最近、彼らは、大腿骨の内部構造をコンピューター断層撮影法で調べた結果、大腿骨頸部の緻密質の厚さがチンパンジーのように均一ではなく、現代人のように上方が薄く下方が厚いことを見いだし、オロリンは確かに二足歩行していたと主張している。

(馬場悠男 国立科学博物館人類研究部長 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android