オーケニスブール城(読み)オーケニスブールじょう

世界の観光地名がわかる事典 「オーケニスブール城」の解説

オーケニスブールじょう【オーケニスブール城】

フランス東部、アルザス地方の都市コルマール(Colmar)の北約22km、セレスタ(Selestat)の町の西にある、標高700mの山の上に建つ古城。アルザスの中心都市ストラスブール(Strasbourg)の南西約60kmに位置する。この城は、中世にワインや小麦の輸送路と塩や銀の輸送路が交差する重要拠点として栄えたセレスタを統治するため、1147年にホーエンシュタウフェン家によって築かれ、当初は「シュタウフェン城」(Staufenberg)と呼ばれたが、1192年に「王の城」という意味の「ケーニスブルク」と改められた。その後15世紀にハプスブルク家の城となったが、17世紀前半の三十年戦争で破壊され、ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世により20世紀初めに再建された。そして、第一次世界大戦(1914~1918年)後、アルザスがフランス領になった際に、この城はフランス政府の所有となった。1993年に全面改装されて歴史記念物に指定を受けた。城の内部は15~17世紀の武器などを展示する博物館になっている。2007年には、国からこの城の属するバラン県に移管されている。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android