オーヘンリー

精選版 日本国語大辞典 「オーヘンリー」の意味・読み・例文・類語

オー‐ヘンリー

(O. Henry) アメリカ作家本名ウィリアム=S=ポーター庶民生活哀歓ユーモアペーソスにあふれた文章で描く。代表作賢者の贈り物」「最後一葉」「二十年後」。(一八六二‐一九一〇

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デジタル大辞泉 「オーヘンリー」の意味・読み・例文・類語

オー‐ヘンリー(O. Henry)

[1862~1910]米国短編小説家。本名、ウィリアム=シドニー=ポーター(William Sydney Porter)。庶民生活の哀歓を軽妙に描いた。作「賢者の贈り物」「最後の一葉」など。

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改訂新版 世界大百科事典 「オーヘンリー」の意味・わかりやすい解説

オー・ヘンリー
O.Henry
生没年:1862-1910

アメリカの短編作家。本名ポーターWilliam Sydney Porter。むだのない軽妙な語り口と意外性のある結末によって広く親しまれた。ノース・カロライナ州生れ。銀行員時代に公金横領の嫌疑で告発され,中央アメリカに逃亡したが,妻の危篤を知り帰国,逮捕されて3年間の刑務所生活を送った。服役中に短編を書きはじめ,出獄後ニューヨークに住んで作家として活躍,当時の商業雑誌隆盛の波に乗って,一時は週に1編の割で作品を書き,約600編の作品を残した。それらは《四百万人》(1906)など13の短編集に集められているが,当時のニューヨークの人口をあらわすこの表題作が示すように,作品のほとんどはニューヨークに住むあらゆる階層の人々の生活を,ユーモアとペーソスのまじりあう絶妙のプロットに織りこんだもので,《賢者の贈物》(1906),《最後の一葉》(1907)などはとくに有名な佳作である。一般に彼の作品は感傷性過多で浅薄のそしりをまぬかれないが,アメリカ短編小説の一つの典型を築いたことは,1918年オー・ヘンリー記念賞が設定されたことでもわかる。日本でも彼の作品は早くから愛読され,その翻案がしばしば大衆文学に登場した。
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