カゴノキ(鹿子の木)(読み)カゴノキ(英語表記)Actinodaphne lancifolia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カゴノキ(鹿子の木)」の意味・わかりやすい解説

カゴノキ(鹿子の木)
カゴノキ
Actinodaphne lancifolia

クスノキ科の常緑高木。別名コガノキ,カゴガシ,カノコガ。関東以西,台湾,朝鮮半島南部の暖地に生え,高さ 15mに達する。幹は平滑,淡紫黒色であるが,樹皮が円形薄片となって点々と脱落し,あとに鹿の子模様を残すためこの名がある。葉は有柄で互生し,革質,長楕円形で先がとがり,表面は暗緑色でなめらか,裏面はやや灰白色で細毛を密生する。夏,葉腋に密な散形花序をつけ,花序外部には鱗片がある。雌雄異株。総包片は黄色で花弁状,花被は6裂する。雄花にはおしべが9本あり, (やく) は4室で内側に向く。果実は球形液果で,翌年の夏に赤く熟する。

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