カシーナ(読み)かしーな

世界大百科事典(旧版)内のカシーナの言及

【ポー平原】より

…また,テンサイ,トマト,果樹などの栽培と関連して製糖業や食品加工業も盛んである。 19世紀以来ポー平原では農業労働者を雇用しての大規模農業経営が支配的で,農場には雇農の住居,家畜飼育所,脱穀やチーズ・バター製造のための諸作業施設,貯蔵倉庫などを1ヵ所に集中したカシーナcascinaと呼ばれる経営基地が存在した。同じ大農経営でも南イタリアやシチリアでは,こうした施設が農場に設営されることはなく,この点は両地方の大農経営の性格の違いを端的に表している。…

【メッツォジョルノ】より

…南イタリアでは女性が農業労働に従事することはめったにないが,これは農地が遠いということより,女性が土地労働をしなければならない家庭はさらにいっそう社会的地位が低いとみなされるからである。毎日遠い道のりを往復する事情は,大農場に雇われて働く場合でも同じで,この点南イタリアの大農経営は,雇農の住居や作業諸施設などを備えたカシーナcascinaと呼ばれる経営基地が農場に設営されているポー平原の大農経営とは性格を異にしている。アグロ・タウンとは別の本来の都市は,南イタリアではあまり発達しなかった。…

※「カシーナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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