カジノキ(梶の木)(読み)カジノキ(英語表記)Broussonetia papyrifera

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カジノキ(梶の木)」の意味・わかりやすい解説

カジノキ(梶の木)
カジノキ
Broussonetia papyrifera

クワ科の落葉小高木で,熱帯アジアの原産といわれる。高さ3~5m,ときに 10mに達し,よく分枝する。葉は柄があって互生し,厚くて表面がざらつき,若木ではクワの葉のように3~5裂する。葉柄と葉の裏面にはあらい毛が密に生える。雌雄異株で,雄花群は長い尾状花序をつくって下垂する。雌花序は球形で,紫紅色の花柱とげのように密に集る。果実は赤熟し集合果をつくる。枝の皮 (靭皮繊維) が和紙原料となり,古くから西日本で栽培されてきた。野生化したものも各地にみられる。

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