カスケードシャワー(英語表記)cascade shower

デジタル大辞泉 「カスケードシャワー」の意味・読み・例文・類語

カスケード‐シャワー(cascade shower)

高エネルギー電子または光子が物質内に入射し、電子は光子を、光子は電子対でんしついをつくり、これを交互に繰り返して多数の電子や光子が増殖される現象原子核乾板などでは滝の飛沫のように見える。宇宙線のものは空気シャワーともいう。電子シャワー電磁シャワー

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精選版 日本国語大辞典 「カスケードシャワー」の意味・読み・例文・類語

カスケード‐シャワー

〘名〙 (cascade shower 「滝のように広がる」の意) 高エネルギーの宇宙線によって何回もくり返して電子や光子が作られる現象。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カスケードシャワー」の意味・わかりやすい解説

カスケードシャワー
cascade shower

高エネルギーの電子,陽電子,光子が物質中で電子,陽電子の制動放射と光子の電子対生成とを反復して多数の電子,陽電子,光子を段階的に増殖する現象。電子シャワー,電磁シャワーともいい,カスケードシャワーを発生する過程電磁カスケード過程という。発生した電子,陽電子,光子は入射粒子とほぼ同方向に進み,霧箱原子核乾板でシャワーとして観測される。発生粒子数の増加とともにその平均エネルギーは減少し,制動放射や電子対生成の増殖過程が減衰し,粒子は電離コンプトン散乱でエネルギーを失って次第に吸収される。粒子数が極大になる物質層の深さは入射粒子のエネルギーの対数に比例して増加し,極大の粒子数は入射粒子のエネルギーに比例する。

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