ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カステロ・ブランコ」の意味・わかりやすい解説
カステロ・ブランコ
Castelo Branco, Camilo
[没]1890.6.1. サンミゲルデセイデ
ポルトガルの小説家。 10歳で孤児となり,父方の伯母の家で育った。 1841年結婚。 44年ポルトの医科大学に学ぶ。 49年にはマリア・ブロウネ夫人と交情を結び,ポルト市のスキャンダルの的となった。翌年ポルトの神学校に入ったが,51年修道女との恋愛を新聞『祖国』に暴露され,聖職を断念。 90年に失明し,自殺。風俗小説の創始者。代表作『幸福はいずこに』 Onde está a Felicidade? (1856) ,『破滅の恋』 Amor de Perdição (62) ,『善と悪』O Bem e o Mal (63) ,『エウゼビオ・マカリオ』 Eusébio Macário (79) ,『無頼漢の群れ』A Corja (80) 。
カステロ・ブランコ
Castelo Branco, Humberto de Alençar
[没]1967.7.18. フォルタレザ近郊
ブラジルの軍人,政治家。軍人の家に生れ,幼年学校,士官学校を優秀な成績で卒業。第2次世界大戦中はブラジル海外派遣軍中佐としてイタリア戦線におもむき,戦後はアメリカ合衆国,フランスに留学。ブラジル第2軍団の司令官,陸軍参謀総長を経て,1964年の軍事クーデターでは中心的役割を果した。同年軍事政権の初代大統領となり,軍部指導の政治体制の確立,経済の安定化,対米友好関係の回復など長期軍事政権の基礎を築いた。 67年3月満期辞任。同年7月 18日飛行機事故で死亡。
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