カトリック同盟(読み)カトリックどうめい(英語表記)La Ligue

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カトリック同盟」の意味・わかりやすい解説

カトリック同盟
カトリックどうめい
La Ligue

旧教同盟とも呼ばれる。 1576年フランスのギーズ公アンリ1世 (→ギーズ〈公家〉 ) によって結成された過激派カトリック同盟。スペインの支持を受けたギーズ公は,プロテスタントのアンリ・ド・ナバール (のちの国王アンリ4世 ) に反対して王位を請求。彼は「バリケードの日」 (パリのカトリック教徒市民の蜂起,1588.5.12.) にカトリック同盟を掌握しようとしていた国王アンリ3世シャルトルに追放し,パリを掌握したが,88年末ブロアの全国三部会に際し暗殺された。カトリック同盟はアンリ4世の即位 (89) も認めず,各地で戦いを続け,パリでは十六人委員会を中心に抵抗を行なった。その後王国の統一を目指すアンリ4世のカトリックへの改宗は,カトリック同盟の首領たちの服従を容易にした。

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世界大百科事典(旧版)内のカトリック同盟の言及

【キルケニー】より

…地名は,セント・ケニス(598没)の教会を意味するアイルランド語に由来する。1642年から49年までアイルランド人とアングロ・ノルマン人(イギリス系支配層)によるキルケニー同盟(別名カトリック同盟)が,カトリック信仰の自由と国王の下での自治を求めて,9回にわたって独立議会を開催したことで知られる。大麦,野菜などの豊かな農業地帯の中央に位置し,交通の要衝,農産物取引センターとして栄えており,また,黒大理石でも有名である。…

※「カトリック同盟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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