カルビン=ベンソン回路(読み)カルビン=ベンソンかいろ(英語表記)Calvin-Benson's cycle

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カルビン=ベンソン回路」の意味・わかりやすい解説

カルビン=ベンソン回路
カルビン=ベンソンかいろ
Calvin-Benson's cycle

カルビン回路,または還元的ペントースリン酸回路ともいう。 M.カルビン,A.ベンソンにより確立された光合成の暗反応経路のこと。明反応経路の光化学反応によって供給されるアデノシン三リン酸 ATPと還元型 NADP (NADPHのこと) を利用して炭酸ガス CO2 から糖を生成する反応である。炭酸はリブロース-1,5-二リン酸と反応して,2分子の3-ホスホグリセリン酸になり,さらに ATPによるリン酸化,NADPHによる還元を受けて,グリセルアルデヒド3-リン酸となる。この一部は回路の出発物質リブロース1,5-ビスリン酸を再生するのに使われ,回路の反応が一巡する。残りはグルコース1-リン酸を経てスクロースデンプンセルロースへと変る。

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世界大百科事典(旧版)内のカルビン=ベンソン回路の言及

【カルビン回路】より

…カルビン=ベンソン回路,還元型ペントースリン酸回路または炭素還元回路ともいう。光合成過程を明反応と暗反応に大別した場合の暗反応に相当するもので,明反応で作られたエネルギーを用いて炭酸固定を行う回路。…

※「カルビン=ベンソン回路」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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