カワゴケソウ(川苔草)(読み)カワゴケソウ(英語表記)Cladopus japonicus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カワゴケソウ(川苔草)」の意味・わかりやすい解説

カワゴケソウ(川苔草)
カワゴケソウ
Cladopus japonicus

カワゴケソウ科多年草。流水中に生育する。根は2~3回分枝し,茎は平らになって,流れの速い川の岩石をおおうように着生しているため,一見コケ類のようにみえる。茎のところどころに 5mmほどの針状の葉を束生する。9月頃,葉の出ている部分から2~3mmの小茎を出し,その頂に花をつける。花にはおしべめしべが1本ずつあり,おしべには線形の花被鱗片がついている。子房は上半が淡紅色。 蒴果球形で短い柄をもち,上半が斜めにはずれて開裂する。 1927年,鹿児島県の久富木川で発見されて以来川内川安楽川など南九州の急流中にだけ見出されている。

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