ガイナス(読み)がいなす

世界大百科事典(旧版)内のガイナスの言及

【スティリコ】より

…戦勝後,帝国西部の全軍最高司令官に任じられ,395年1月テオドシウス帝の死に臨んで西帝ホノリウスの後見をゆだねられて,帝国西部の事実上の支配者となった。だが,東イリュリクムの管轄をめぐって東ローマ政府と対立,395年アラリック麾下の西ゴート鎮圧のためギリシアに進軍した彼は,勝利を目前にして,ルフィヌスの教唆を受けた東帝アルカディウスから,西への撤退と対エウゲニウス戦以来彼の指揮下にあった東ローマ軍の返還を命じられ,命令には従ったが,ゴート人将校ガイナスGainasにルフィヌスを暗殺させた。397年にも海路ペロポネソスに渡り西ゴート鎮圧を図るが,このときはエウトロピウスの教唆を受けた東帝に再び撤退を命じられた。…

【ルフィヌス】より

…394年エウゲニウス討伐戦に出立するテオドシウスから長子アルカディウスの後見をゆだねられ,同帝没(395年1月)後は帝国東部の実質的な統治者となるが,すぐに西政府の実権者スティリコと対立。スティリコと東ローマ宮廷の宦官エウトロピウスの共謀により,ゴート人将校ガイナスGainasの手で殺害された。【後藤 篤子】。…

※「ガイナス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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