ガラス保険(読み)ガラスほけん(英語表記)plate glass insurance

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガラス保険」の意味・わかりやすい解説

ガラス保険
ガラスほけん
plate glass insurance

損害保険の一種。ショーウインドー,ショーケース,ガラス扉,鏡,ステンドグラス,装飾ガラス,窓ガラスなどや建物に定着し,または建物の常用に供する付属物の厚板ガラス,および厚さ 2mm以上の窓ガラスを対象とし,これらのガラスがあくまで偶然な事故によって破損した場合の損害 (取付け費用も含めることが可能) を填補する保険で,火災保険の特約として付保することもできるが,一般には火災については担保されない。すなわち,火災による破損,爆発による破損,汽機・汽缶破壊による破損,地震・噴火洪水・戦争・暴動・一気・ストライキ・その他の事変のために生じた破損は直接,間接を問わず免責される。ガラスについて発生した破損には一部損害 (分損) はなく全損として扱われること,また保険金 (現金給付) に代えて現物 (破損したガラスと同種同等のもの) 給付がなされる点に特徴がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガラス保険」の意味・わかりやすい解説

ガラス保険
がらすほけん

ガラスの破損の損害を填補(てんぽ)する保険。保険対象となるガラスは、ショーウィンドーやドア・ガラスなどのように建物に定着しているか、または建物の常用に供する付属物に定着している厚板ガラスおよび厚さ2ミリメートル以上の窓ガラスや鏡などで、これが偶然の事故によって破損した場合に、そのガラス自体の損害を填補する。ガラスの破損が一小部分の亀裂(きれつ)にすぎない場合でも、通常1枚ごとに全損として処理され、保険金額か保険価額のいずれか低い金額を保険金として支払うか、破損ガラスと同種同等の物を交付する現物填補の方式がとられている。なお、ガラス破損による人畜傷害第三者に対する賠償損害などは担保されない。

[金子卓治]

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