ガント・チャート(読み)がんとちゃーと(英語表記)Gantt chart

翻訳|Gantt chart

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガント・チャート」の意味・わかりやすい解説

ガント・チャート
がんとちゃーと
Gantt chart

科学的管理法の推進者ガントHenry L. Gantt(1861―1919)の考案した管理図。ガント図表ともいう。時間軸により計画実績を対比して示すのが基本であり、計画表と統制表を兼ね、各種の問題に活用できるなど、用途広い。例示したでは、日単位に製品番号15の計画と実績が示されている。横棒は、数字で与えられた計画生産量に対する実績の比率を示している。1目盛りは20%であるから、月曜日達成率80%、金曜日は120%となる。達成が計画以下の場合には、普通その原因を示す記号が示される。管理者はこの図をもとに進度管理を行う。現在では作成と利用にコンピュータが活用されている。

[森本三男]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガント・チャート」の意味・わかりやすい解説

ガント・チャート
Gantt chart

H.L.ガントによって開発された工程の計画と統制のための図表で,横線工程表とも呼ばれる。 F. W.テーラー科学的管理法を充実させたのは F. B.ギルブレスの動作研究と,このガント・チャートだとされ,今日のインダストリアル・エンジニアリング IEの基礎となった。この図表は,工程と作業を時間的に配分して日程計画を作成するとともに,その進度を管理し,結果を技術,賃金,生産費などで総合的にコントロールできる。日,週,月など一定時間の作業計画と実績が,他の作業と関連づけられて表示され,予定,実施,結果が継続的に図示される。計画技法はガント・チャート以後,最近の PERT (パート) 手法などへ発展する。

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