キンケル(英語表記)Gottfried Johann Kinkel

改訂新版 世界大百科事典 「キンケル」の意味・わかりやすい解説

キンケル
Gottfried Johann Kinkel
生没年:1815-82

ドイツ詩人ボン大学教授で1848年革命家の一人。49年春のバーデン,ファルツ蜂起に参加して捕らえられ無期懲役判決を受けるが,50年11月かつての教え子同志でもあったシュルツCarl Schurz(1829-1906)の助けでシュパンダウ刑務所から脱獄し,ロンドンに亡命する。亡命当初は〈ドイツ革命公債〉計画などの旗頭にまつりあげられて奔走するが,やがて政治活動の表舞台から完全に退く。66年チューリヒに移住して同地の工科大学教授となり,生涯を終える。その軌跡は妻ヨハンナとともにドイツ1848年革命のエピソードとして名をとどめている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キンケル」の意味・わかりやすい解説

キンケル
Kinkel, Klaus

[生]1936.12. メチンゲル
ドイツの政治家。チューリンゲン大学,ボン大学,ケルン大学で学び,弁護士法学博士となる。 1970年ブラント内閣の内相 H.ゲンシャーの私的スタッフとなり,74年ゲンシャーが外相に転出したのに伴って外務省に移り,官房長などを歴任。 79年連邦情報長官に文官として初めて就任し,東ドイツのスパイ摘発で功績を上げる。 82年法務次官となり,91年1月から法相。 92年5月ゲンシャー外相辞任後,外相就任。

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