クッター,H.(読み)くったー

世界大百科事典(旧版)内のクッター,H.の言及

【トゥルナイゼン】より

…同じころ隣村で牧師をしていたK.バルトと親交を結び,生涯の盟友となった。クッターH.Kutter,C.ブルムハルトの影響を受け,バルトらとともに〈弁証法神学〉の運動を始めた。同運動のための1922年発刊の雑誌《時の間》にも共同編集者として加わった。…

【バルト】より

…隣村ロイトウィルの教会にトゥルナイゼンがおり,2人は生涯にわたる親交を結ぶ。当時は〈宗教社会主義〉の全盛期であり,2人はその指導者クッターH.Kutterの影響を強く受ける。バルトは村の工場の労働組合の闘争に積極的に関与し,15年には社会民主党に入党する。…

【弁証法神学】より

…〈危機神学Theologie der Krisis〉とも呼ばれる。この運動の中心人物であったK.バルトは,ブルムハルト父子の影響をうけたクッターH.Kutter(1863‐1931)とラガーツL.Ragaz(1868‐1945)とともに宗教社会主義運動に加わっていたが,《ローマ人への手紙》(第2版,1922)においてキルケゴールのいう〈神と人間との絶対の質的差異〉をモットーとし,ドストエフスキーやニーチェからも時代の本質的な危機を学んで,19世紀の文化的キリスト教を激しく非難し,キリスト教の終末論的本質と教会の罪とを明らかにした。また当時発見されたルターの《ローマ人への手紙講義》に学び,信仰の矛盾にみちた逆説性と神の言葉の破壊と建設の力を強調したことからして,〈弁証法神学〉の名がこれに帰せられた。…

※「クッター,H.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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