クラップの最後のテープ(読み)クラップのさいごのテープ(英語表記)Krapp's Last Tape

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クラップの最後のテープ」の意味・わかりやすい解説

クラップの最後のテープ
クラップのさいごのテープ
Krapp's Last Tape

アイルランド劇作家 S.ベケット戯曲。 1958年初演。洞窟のような一室で,30年前にその 10年前の自分のテープを聞いた感想を吹き込んだテープを聞く 69歳の老人クラップを描いた作品一人芝居理解苦しみ,いらだち,ついにはから回りするテープを前に沈黙する老人の姿を通して,語られる言葉と語る者,聞く者という主体・客体関係の曖昧さを浮彫りにしている。

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