クラリファイヤー(英語表記)clarifier

改訂新版 世界大百科事典 「クラリファイヤー」の意味・わかりやすい解説

クラリファイヤー
clarifier

清澄器ともいう。固液分離に用いられる化学装置。広義にはろ過器や回転円板型清澄器などを含むことがあり,デカンターなどの遠心沈降機を意味する場合もある。洗浄水や工場排水,上下水など大量の液体中に分散混合し濁りの原因となる微小粒状物質を沈降させ,濃厚汚泥として分離除去するとともに,粒子を含まない上澄み液を連続的に回収する装置である。液中に分散する粒子の沈降現象を利用しており,沈降を促進する前処理として懸濁液凝集剤を添加してかきまぜフロックをつくり凝集沈降させる場合が多い。重力による清澄化は汚泥回収を主目的とする沈降濃縮現象と類似しており,沈降濃縮装置のシックナーと類似の装置が用いられる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android