クラーマー(英語表記)Johann Baptist Cramer

改訂新版 世界大百科事典 「クラーマー」の意味・わかりやすい解説

クラーマー
Johann Baptist Cramer
生没年:1771-1858

ドイツピアニスト,作曲家。祖父ヤーコプJacob(1705-70)の代からマンハイムの宮廷楽団に勤め,父ウィルヘルムWilhelm(1746-99)は最高の評価を与えられたバイオリン奏者であったが,1772年ころロンドン移住ヨハンバプティスト同地音楽教育を受け,クレメンティ弟子となり,のちピアノ奏者として活躍。作曲家としてはピアノ・ソナタトリオ練習曲などを書いた。1805年から楽譜出版事業にも進出。24年には,今日まで存続しているクラーマー社を設立。弟フランツFranz(1772-1848)もバイオリン奏者としてロンドンで活躍した。
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クラーマー
Carl Friedrich Cramer
生没年:1752-1807

ドイツの言語学者,音楽著述家。1775年キール大学でギリシア古典,言語学の教授。1770年代から北ドイツの音楽家たちと交流を深め,C.P.E.バッハらの作品を出版。ことに83-86年にハンブルクで刊行した《音楽雑誌Magazin der Musik》は当時の音楽事情をよく伝えている。フランス革命に共鳴し,95年パリに亡命。同地で97年ごろから印刷,出版事業に乗り出す。また音楽著述家としても活躍した。
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ピティナ・ピアノ曲事典(作曲者) 「クラーマー」の解説

クラーマー

ドイツのピアニスト。音楽の出版社を設立した他、ピアノの教育者としても名を馳せた。ヴァイオリニストが多い家系に生まれ、父親からヴァイオリンを教わるものの、ピアノで才能を発揮した。幼少の頃にロンドンへ移 ...続き

出典 (社)全日本ピアノ指導者協会ピティナ・ピアノ曲事典(作曲者)について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クラーマー」の意味・わかりやすい解説

クラーマー
Cramer, Wolfgang

[生]1901.10.18. ハンブルク
[没]1974.4.2. フランクフルト
ドイツの哲学者。 R.ヘーニヒスワルドの弟子。主著"Das Problem der reinen Anschauung" (1937) ,"Das Absolute und das Kontingente" (1958) 。

クラーマー
Cramer, Johann Baptist

[生]1771.2.24. マンハイム
[没]1858.4.16. ロンドン
ドイツに生れ,イギリスで活躍したピアニスト,教育家。 M.クレメンティの弟子。ピアノ教師としてすぐれ,今日も使用されているピアノ練習曲集"Grosse praktische Piano-Schule"など多くの練習曲を残した。

クラーマー
Cramer, Johann Andreas

[生]1723.1.27. イェーシュタット
[没]1788.6.12. キール
ドイツの神学者,詩人。牧師の子に生れ,雑誌に関係したのち聖職につき,コペンハーゲン大学神学教授。のちここを追放され,キール大学教授。『全詩集』 (3巻,1782~83) がある。

クラーマー
Cramer, Heinz von

[生]1924.7.12. シュテッティン
ドイツの詩人,小説家。小説『サン・シルベリオ』 San Silverio (1955) などのほか,オペラ台本も多い。

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