クリンソウ(九輪草)(読み)クリンソウ(英語表記)Primura japonica

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クリンソウ(九輪草)」の意味・わかりやすい解説

クリンソウ(九輪草)
クリンソウ
Primura japonica

サクラソウ科の多年草。日本各地の山地,特に沢筋や湿地などに自生する。長さ 12~20cmの大きな匙形の根出葉をもち,5月から6月初めに株の中心から高さ 30~60cmもの花茎を伸ばす。花は何段にも輪生状につき,各段に6~10花が並ぶ。この様子を五重の塔の九輪にたとえたのが和名である。日本産のサクラソウ属のなかでは最も大型で華麗であり,観賞用に栽培されることもある。花色は普通は濃紅色であるがピンクや白もあり,改良された園芸品種には花径 3cmをこえる大輪のものもある。なお,平地で栽培した場合は春に咲く。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android