グランボア(英語表記)Alain Grandbois

改訂新版 世界大百科事典 「グランボア」の意味・わかりやすい解説

グランボア
Alain Grandbois
生没年:1900-75

フランスカナダ詩人。両大戦間にフランスを中心として世界中を広く回り,旅行家,冒険者として名をなし,《ケベック生れ:ルイ・ジョリエ》(1933)や《マルコ・ポーロの冒険》(1942)などを著した。詩人としては《夜の島々》(1944)などで1950年代,60年代のフランス系カナダ詩人に強い影響を与えた。作品には実存主義的思考が濃厚に影を落とし,人間存在の不条理に寄せる詩人のまなざしが強く人の心を打つ。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「グランボア」の意味・わかりやすい解説

グランボア
ぐらんぼあ
Alain Grandbois
(1900―1975)

カナダの詩人。フランス系。広く世界を旅行し、存在の内奥から湧(わ)き上がる詩想を、「沈黙星座」「消え行く天体」といった宇宙的な広がりをもつ、幻想的なイメージを用いて形象化することに成功。『夜の島々』(1944)、『人間の寄る辺(べ)』(1948)、『真紅の星』(1957)などの詩集がある。

西本晃二

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