グロッシュの法則(読み)グロッシュのほうそく(英語表記)Grosch's rule

改訂新版 世界大百科事典 「グロッシュの法則」の意味・わかりやすい解説

グロッシュの法則 (グロッシュのほうそく)
Grosch's rule

1950年代にアメリカのグロッシュH.R.J.Groschが,コンピューター性能価格関係について唱えた経験則。コンピューターの性能は価格の2乗に比例する,あるいはコンピューターの速度を倍にしても価格は\(\sqrt{2}\)倍(約1.4倍)にしかならないことをいう。これは,つまり,コンピューターは大きくて性能のいいもの(速いもの)を買ったほうが得だということをいっているわけであるが,近代のコンピューターは複雑になっていて,性能が単に速度だけでは表せないこともあって,この法則は必ずしも適用できない。しかし性能に比例して価格が高くなるわけではないことは確かである。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

法則の辞典 「グロッシュの法則」の解説

グロッシュの法則【Grosch's law】

計算機の性能と価格の関係を示す経験則.第二世代計算機の開発者であったグロッシュ(H. Grosch)によって1953年頃提案された.「計算機の性能は価格の二乗に比例する」というものである.

CPUの価格がほぼ性能に比例するようになるとこの法則は成立しなくなってきたが,入出力機器の寄与の大きい分野ではまだこの法則は生きている.

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「グロッシュの法則」の解説

グロッシュの法則

「コンピューターの性能は、価格の2乗に比例する」という考え方近年では、コンピューターの著しい価格の下落によってこの法則が当てはまらなくなってきた。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android