グンバイナズナ(読み)ぐんばいなずな

日本大百科全書(ニッポニカ) 「グンバイナズナ」の意味・わかりやすい解説

グンバイナズナ
ぐんばいなずな / 軍配薺
[学] Thlaspi arvense L.

アブラナ科(APG分類:アブラナ科)の二年草。ヨーロッパ原産の帰化植物。全草無毛で粉白を帯びる。茎は直立し上部は分枝して高さ60センチメートル。根際の葉は倒披針(とうひしん)形で有柄。茎葉は狭卵形で柄がなく、基部は耳形で茎を抱く。4~6月、長さ10~20センチメートルの総状花序白色の小花をつける。角果は倒円心形、径1センチメートル、扁平(へんぺい)で広い翼があり、先端が深くへこんで軍配形を呈するので、この名がある。この属は世界に約60種、そのうち日本に2種あり、アジア、アフリカ、ヨーロッパに広く分布する。

[小林純子 2020年11月13日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のグンバイナズナの言及

【アブラナ(油菜)】より

…花は小さく目立たない。(4)マメグンバイナズナLepidium virginicum L. (イラスト)北アメリカ原産の二年草で,路傍,空地などのやや乾いた場所に多く帰化している。冬はきれいな円形に広がったロゼットをつくり,春,花茎が立ち,微細な白色の花を多数つける。…

※「グンバイナズナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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