グーグル・ストリート・ビュー（読み）ぐーぐるすとりーとびゅー（英語表記）Google StreetView

知恵蔵

グーグル・ストリート・ビュー

Googleが、同社の地図サービス「Google Maps」の付加サービスとして提供している機能。道路のその地点から見た街中の様子を、写真の形で見ることができる。道路から見た風景を、特殊な機材を搭載した自動車を使い、その視点から、360度の風景を記録している。2007年、アメリカ主要都市向けにサービスを開始、2008年8月現在、日本国内では、札幌・小樽・函館・仙台・東京・埼玉・千葉・横浜・鎌倉・京都・大阪・神戸などの風景が見られるようになっている。
訪れたことがない場所へ行くときなどに、目標物をあらかじめ確認しておくことが出来、非常に便利である一方、無作為に街中の写真を撮影しているため、「プライバシーを侵害しているのでは」との指摘もある。事実公開された写真の中には、ラブホテルに入っていく男女や薄着で日光浴する人、道ばたに乾された洗濯物なども写っている。
これに対しGoogle側は、「法律的に検討した結果、公道から撮影したものであれば、基本的には公開して構わないと考えている」と説明し、法的な問題はない、との見解を採っている。とはいえ、無制限に公開しているわけではなく、人間の顔や自動車のナンバーについては自動的にぼかす、といった処理を行っている他、ユーザーから不適切と指摘された写真については、別途手動で取り除く、という処置を行っている。

(西田宗千佳 フリージャーナリスト ／ 2008年)

出典　(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」