ケイ光体(読み)ケイこうたい(英語表記)phosphor

翻訳|phosphor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケイ光体」の意味・わかりやすい解説

ケイ光体
ケイこうたい
phosphor

ルミネセンスを示す物質を一般にケイ光体 (またはケイ・リン光体) という。通常,刺激を除いたあとも減衰しながら発光現象が持続するが,減衰時間の短いもの (約 10-8 秒以下) をケイ光,長いものをリン光といって区別している。ケイ光体はその中に微量不純物 (付活剤) や格子欠陥が含まれていることが必要であり,これらが発光中心となって刺激により生じた電子-正孔対の発光再結合の源となる。代表的なケイ光体としては硫化亜鉛が知られており,添加する不純物の種類によって種々の発光色を呈するケイ光体が得られている。その他,ある種のケイ酸塩リン酸塩などもケイ光体となる。ケイ光体は,ブラウン管ケイ光ランプ電界発光などに多用されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android