ゲルシューニ(英語表記)Grigorii Andreevich Gershuni

改訂新版 世界大百科事典 「ゲルシューニ」の意味・わかりやすい解説

ゲルシューニ
Grigorii Andreevich Gershuni
生没年:1870-1908

ロシア革命家エス・エル党の指導者。リトアニアのコブノ県出身のユダヤ人薬剤師で,エス・エル党の結党に参画し,テロリズム手段を用いる同党戦闘団を組織し,その指導者となる。1903年5月逮捕され,終身刑に処せられたが,06年東シベリアのアカトゥイ監獄から脱走,日本そしてヨーロッパへ渡った。ほどなくして病死。V.M.チェルノフは,彼のことを〈われわれの戦闘指揮官〉〈司令官〉と呼んでいる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のゲルシューニの言及

【エス・エル党】より

…1890年代の末,革命的ナロードニキ運動の伝統を新状況の中で再生させようとする人々が〈社会主義者・革命家〉,略称エス・エル(SR)と名のりはじめた。その中でテロルの復権をめざすアルグノフAndrei Aleksandrovich Argunov(1866‐1939)らのエス・エル同盟と,農民工作も否定せず,組織の結集をめざしていた初期エス・エル党とが1901年12月国外でのゲルシューニ,セリュークMariya Frolovna Selyuk(1872‐?),アゼフらの協議により合同を決め,これに亡命者たちが加わり,党が生まれた。党の機関誌《革命ロシア》の編集部にはチェルノフとゴーツMikhail Rafalovich Gots(1866‐1906)が入った。…

※「ゲルシューニ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android