コガシラネズミイルカ(英語表記)Phocoena sinus; vaquita

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コガシラネズミイルカ」の意味・わかりやすい解説

コガシラネズミイルカ
Phocoena sinus; vaquita

クジラ目ハクジラ亜目ネズミイルカ科ネズミイルカ属。計測例がきわめて少い。最大体長記録は雄約 1.45m,雌約 1.5m。背部および体側は明るい茶灰色で,腹部は白くぼかされている。眼のまわりと口唇は黒色あるいは黒灰色である。幼鯨は成鯨よりも色が濃い。噴気孔は1個で頭部正中線上にある。体型はなだらかで丸みを帯びた細長い楕円形である。頭部は丸く,嘴 (くちばし) はない。背鰭 (せびれ) は高く,体の中央に位置し,前縁は少し後方に傾き,先端はとがり,後縁はやや湾曲している。胸鰭は幅が広く三角形状で先端はややとがる。歯は小さいへら状で,上顎骨に左右 16~22対,下顎骨に左右 17~20対ある。数頭の群れで行動する。出産期は春。分布カリフォルニア湾の奥部に限られる。絶滅危惧種。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android