コタニワタリ(小谷渡り)(読み)コタニワタリ(英語表記)Phyllitis scolopendrium

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

コタニワタリ(小谷渡り)
コタニワタリ
Phyllitis scolopendrium

チャセンシダ科の常緑性シダ植物。温帯山地樹陰によく自生する。根茎は短く,葉は単葉で革質,長楕円状線形,葉脚は心臓形でやや耳状になっている。長さ約 50cm,幅 5cm。葉脈は多数で,中肋から左右斜めに平行に出ている。胞子嚢群は,葉の下面の中肋と葉縁との間に平行に並んで,線形をしている。熟すると褐色になり,並んでいる2つが相接して大きくなり,太い胞子嚢群のようにみえる。オオタニワタリ Asplenium antiquumは似ているが南方暖地にのみ産する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android