コリャーク族(読み)コリャークぞく(英語表記)Koryak

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コリャーク族」の意味・わかりやすい解説

コリャーク族
コリャークぞく
Koryak

シベリア東端部,アナドゥイリ川からカムチャツカ半島中部の山岳タイガ地帯に居住する少数民族。人口約1万。形質的にはモンゴロイドに属し,言語は古シベリア諸語コリャーク語を話す。言語,習俗などが近隣のチュクチ族ときわめてよく似ている。通常,海コリャークとトナカイ・コリャークに分類され,前者漁業海獣狩猟に従事して定住生活を営み,後者はトナカイの遊牧を行う。婚前の純潔が重んじられ,妻をめとる男性は女性の父のもとで一定期間働いてから結婚するが,離婚は簡単に行われ,その際子供は,男の子は父に,女の子は母に引取られる。宗教はシャーマニズムが盛んであるが,ロシア人との接触の結果,宗教や住居などがロシア化した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android