コルゲート=パーモリーブ(英語表記)Colgate-Palmolive Company

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

コルゲート=パーモリーブ
Colgate-Palmolive Company

アメリカ合衆国の日用品の世界的メーカー。1806年,ウィリアム・コルゲートがニューヨーク石鹸とろうそくを販売したことを起源とする。1857年社名をコルゲート・アンド・カンパニーに変更。1896年,チューブ入り歯磨き剤の販売を開始する。一方,1864年に B.J.ジョンソンがミルウォーキーに開業した石鹸店が 1898年に開発したパーモリーブ Palmolive石鹸はパーム油とオリーブ油の両方を含み,20世紀から 21世紀への変わり目に世界で最も売れた石鹸となった。1928年,コルゲートがパーモリーブ=ピート(1926パーモリーブとピートが合併して設立)と合併し,コルゲート=パーモリーブ=ピートとなった。合併のねらいはプロクター・アンド・ギャンブル P&Gに対抗するためであったが,アメリカ国内では石鹸,歯磨き剤,洗剤の各分野で P&Gにトップを奪われた。1953年,現社名となる。1970年代にケンダル(1972),ヘレナ・ルビンスタイン(1973),リビアナ・フーズ(1976)などに対する積極的な買収戦略を展開,1977年にも 5社を買収して食品,衛生用品,スポーツ用品などの分野へ進出して多角化をはかった。1991年工業製品メーカーのマーフィ・フェニックスを売却。1992年に大手パーソナルケア製品販売のメンネンを買収,さらに 1995年アメリカン・ホーム・プロダクツの国内ケア事業を買収して業務を拡大した。2006年には自然派化粧品のトムズ・オブ・メイン,2011年にはパーソナルケアブランドのサネックスを買収。近年口腔ケア,パーソナルケア,ホームケア,ペットフードの 4事業を柱とし,200ヵ国以上で製品を販売している。

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