コロンナ(読み)ころんな(英語表記)Vittoria Colonna

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コロンナ」の意味・わかりやすい解説

コロンナ
ころんな
Vittoria Colonna
(1490―1547)

イタリアの女流詩人。ローマ近郊に生まれる。19歳でペスカーラ侯に嫁ぐが、早くに死別し、その悲しみをペトラルカ風の『詩集』(1558死後刊)につづった。他方、宗教改革運動に関心をもち、ミケランジェロ憧憬(しょうけい)の人としても知られ、後年、ルネサンス期の最良の婦人一人としてブルクハルトに称賛された。高貴で誠実な人柄は、1892年に至って刊行された『書簡集』に詳しい。

[鷲平京子]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コロンナ」の意味・わかりやすい解説

コロンナ
Colonna, Stefano

[生]?
[没]1348/1350. ローマ
中世イタリアのローマ名門貴族。ボローニャ統治者 (1289) 。ペトラルカの友人として知られる。ローマ教皇ボニファチウス8世やオルシニ家と対立し,神聖ローマ皇帝ハインリヒ7世やアンジュー家のロベールらと緊密な関係をもった。

コロンナ
Colonna, Vittoria

[生]1490. マリノ
[没]1547.2.25. ローマ
イタリアの女流詩人。ナポリ王国高官の娘として生れ,ペスカラ侯夫人となった。ペトラルカ風の宗教詩や恋愛詩を書いたが,詩人としてよりミケランジェロとの交友で知られた。晩年はベネディクト派の修道院で過した。

コロンナ
Colonna, Sciarra

[生]?
[没]1329
中世イタリアのローマ名門貴族。地位を奪われ破門されたローマ教皇ボニファチウス8世と敵対し,1303年アナーニ滞在中の教皇を幽閉した。神聖ローマ皇帝ルートウィヒ4世支持者であった。

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