コンピュータ・グラフィックス(英語表記)computer graphics

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

コンピュータ・グラフィックス
computer graphics

コンピュータを用いて作成された画像や動画,またそれらを作成する技術。CGと略す。グラフィック・デザインアニメーションコンピュータ・ゲームコンピュータ・シミュレーション,科学的事象の視覚化,CAD/CAMウィンドウズGUIなど,用途は多岐にわたる。画像や動画のもつ情報量が,情報理論においても意味伝達のうえでも大きいため,作成と表示に際してハードウェアおよびソフトウェアは高い性能を要求される。二次元の画像については,線の起点終点座標を数値で表すベクタ形式が 1960年代から用いられたが,リアリティのある表現には不向きであり,のちに画素を用いて表現するラスタ形式が広がって 1990年代以降一般的となった。3Dコンピュータ・グラフィックス 3DCGに関しては,1975年にユタ大学で制作された,ワイヤフレームの多数のポリゴン(→多角形)からなるユタ・ティーポットが標準的なモデルとなっている。その後,ベジェ曲線の導入によってなめらかな 3DCGの表現が実現された。ベジェ曲線と B-スプライン曲線(→スプライン曲線)は自動車の車体のデザインなどに利用される。3DCGのリアリティを高める技術として,物体特定視点から見たときに,陰になって見えない線を隠す陰線消去や,光の進み方を計算して追跡するレイトレーシング,物質表面の質感を表現するテクスチャマッピング明暗で立体感を出すシェーディングなどがある。コンピュータ・グラフィックスに必要となる計算量は膨大なため,画像処理用プロセッサ GPUによりパイプライン処理が行なわれる。グラフィック用のアプリケーションプログラミングインタフェース APIOpenGLなどが,三次元空間を表現するためのプログラム言語VRMLなどがある。

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パソコンで困ったときに開く本 の解説

コンピュータ・グラフィックス

⇨CG

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