コンロイ(読み)こんろい(英語表記)Jack Conroy

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コンロイ」の意味・わかりやすい解説

コンロイ
こんろい
Jack Conroy
(1899―1980)

アメリカ作家ミズーリ州の炭鉱夫の息子で、若いころから厳しい労働生活を体験しながら、アメリカのプロレタリア文学運動の活動家として雑誌『アンビル』などの編集に従事、詩やエッセイを書いた。小説『無産の民』(1933)は、主人公ラリー・ドノバンの目を通して労働現場や大不況期の民衆の生活を描き、1930年代の左翼文学を代表する作品。第二作『勝ちとるべき世界』(1935)はそれほど成功しなかった。第二次世界大戦後もラディカル立場を貫き、民話採集や児童文学分野でじみな文筆活動を続けた。

[村山淳彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コンロイ」の意味・わかりやすい解説

コンロイ
Conroy, Frank

[生]1890.10.14. ダービー
[没]1964.2.24. ニュージャージー,パラマス
イギリス生れの,アメリカの俳優劇場支配人。 1915年に渡米,16年グリニッチビレッジ劇場を設立,チェスター神秘劇を復活上演するなど,長くアメリカで活躍した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android