ゴア復帰問題(読み)ゴアふっきもんだい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゴア復帰問題」の意味・わかりやすい解説

ゴア復帰問題
ゴアふっきもんだい

ポルトガルインド間の領土問題。ボンベイ南南東約 400kmにありアラビア海に面する良港をもつゴアは,1510年以来ダマンディウ両地域とともにインドにおけるポルトガル植民地であった。インドは 1947年の独立以来一貫してそれら地域の回復を主張。第2次世界大戦後のナショナリズム高揚を背景に,1949~54年の交渉でインド領内のフランス植民地が返還されるにいたって,1955年インドの全政党を含むゴア解放委員会が結成され,ゴア併合運動を推進。同 1955年にはインドから非暴力の抵抗者がゴアに侵入したがすぐに追放された。その後再び多数の抵抗者が国境を越えようとしたため,ポルトガル側と衝突して死傷者を出し,1955年8月 18日ついに国交断絶。インドは 1961年 12月ゴアの武力攻略に踏み切り,1962年3月正式にインド領とした。 (→ゴア州 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android