サスーン(英語表記)Siegfried Sassoon

改訂新版 世界大百科事典 「サスーン」の意味・わかりやすい解説

サスーン
Siegfried Sassoon
生没年:1886-1967

イギリスの詩人エドマンドブランデン,ルーパート・ブルックらとともに〈ジョージ王朝詩人〉と呼ばれる。みずから従軍した第1次大戦の惨禍兵士へのあわれみを歌った《戦争詩集》(1919)ゆえに,〈戦争詩人〉として知られているが,戦後は内省的傾向を強め,カトリック信徒として宗教的な詩集《オクターブ》(1966)などを発表した。散文としては,自伝猟人思い出》(1928)や,イギリス文壇史の趣もある《シーグフリードの旅1916-20》(1945)によって,イギリスの誇る自伝文学一翼を担っている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サスーン」の意味・わかりやすい解説

サスーン
Sassoon, Siegfried (Lorraine)

[生]1886.9.8. ケント,ブレンチリー
[没]1967.9.1. ウィルトシャー,ヘイツベリー
イギリスの詩人。ユダヤ系。第1次世界大戦勃発と同時に従軍,戦功十字章を受けるほどの勲功を立てたが,フランス戦線の塹壕生活の悲惨を体験して反戦的となり,『逆襲』 Counterattack (1918) ,『戦争詩』 War Poems (19) などの戦争風刺,批判の詩を発表,いわゆる戦争詩人の第一人者となった。『狐猟人の思い出』 Memoirs of a Fox Hunting Man (28) を第1部とする自伝小説の3部作『ジョージ・シャーストン回想録』 The Complete Memoirs of George Sherston (36完結) もこの体験を扱ったもの。『心の旅路』 The Heart's Journey (28) 以後の詩は次第に瞑想的となった。『全詩集』 (47) 。ほかにメレディス伝記などがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「サスーン」の意味・わかりやすい解説

サスーン

英国の詩人。第1次大戦に参加,戦争詩《逆襲》(1918年)などで注目された。詩集《心の旅路》(1928年)のほか,自伝小説《猟人の思い出》(1928年)などがある。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

367日誕生日大事典 「サスーン」の解説

サスーン

生年月日:1881年12月30日
イギリスの銀行家
1961年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のサスーンの言及

【サスーン家】より

…デビッド・ベン・サスーンDavid ben Sassoon(1792‐1864)を始祖とするイギリスのユダヤ系名望家族。その一族はアジア各地などにひろがっている。…

※「サスーン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android