サツルヌス(英語表記)Saturnus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サツルヌス」の意味・わかりやすい解説

サツルヌス
Saturnus

ギリシア神話クロノスと同一視された古代ローマの神。ローマの伝説によれば,ユピテルに天界の王位を簒奪されたあと,ラティウムに来て,のちにローマの場所となるカピトリウムの丘の上にサツルニアという町を建て,付近のヤニクルム丘にいたヤヌスと一緒にこの地方の住民を支配し,彼らに文明を教えて黄金時代の生活をおくらせたとされる。元来は,ラテン語でサツスといった播種ないしは種を守護する農業神だったと思われ,鎌を手に持った姿に表わされた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android