サワギキョウ(沢桔梗)(読み)サワギキョウ(英語表記)Lobelia sessilifola; lobelia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サワギキョウ(沢桔梗)」の意味・わかりやすい解説

サワギキョウ(沢桔梗)
サワギキョウ
Lobelia sessilifola; lobelia

キキョウ科多年草で,アジア東部の冷温帯に広く分布し,湿地に群生する。花を除いては全草が無毛で,茎は分枝せず直立し,高さ 60~100cmもあって中空である。葉は無柄で長さ5~7cmの披針形,縁に細かい鋸歯があり,茎に密に互生する。花は8~9月に,茎の上部に総状花序をなして咲く。花冠は鮮かな紫色で,唇形に深く5裂し,裂片の縁には長い軟毛がまばらに生える。果実は壺状の 蒴果で,長さ 1cmほどである。有毒成分ロベリンが含まれるため,全草毒草で,もし誤って食べると呼吸麻痺やけいれんなどの中毒症状を示すという。花壇鉢植にして栽培される同属のロベリアは,観賞用ばかりでなく,薬用にもされる。

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