デジタル大辞泉
「サンドニ」の意味・読み・例文・類語
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サン・ドニ
Saint-Denis
フランス北部,セーヌ・サン・ドニ県の工業都市。パリの衛星都市の一つで,人口8万6871(1999)。聖ドニ(3世紀)の墓所に建てられた修道院を中心に発展した町。中世には,修道院付属教会がフランス王家歴代の墓所となり,サン・ドニの原にランディと呼ばれる大定期市が立った。ながらく宗教都市であったが,1821年のサン・ドニ運河の開通,その後の鉄道網の敷設を契機として,19世紀半ば以降パリ郊外で最大の重工業地区へと成長。第2次世界大戦後,地下鉄,高速自動車道の建設により,郊外住宅地化が進んだ。
執筆者:手塚 章
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
サンドニ
Saint-Denis
フランス北部,セーヌサンドニ県の工業都市。パリの衛星都市。 19世紀中頃まではベネディクト派修道院 (7世紀) の町,中世の定期大市の町として知られるにすぎなかったが,現在は鉄道とサンドニ運河が町を貫いて,パリ北郊の代表的な総合的工業都市となっている。金属,自動車,化学,食品の工業が発達。聖堂はカロリング朝時代 (751~987) に献堂され,12世紀に増築されたもので,ロマネスク様式から初期ゴシック様式への変遷がよくみられる。ほぼ 12世紀の間,メロビング朝とカペー朝の若干の王を除けば,ダゴベルト1世 (在位 629~639) からルイ 18世 (在位 1814~24) までのフランス諸王の墓所であった。人口9万 806 (1990) 。
サンドニ
Saint-Denis
インド洋南西部にあるフランス海外県レユニオンの県都。レユニオン島北岸,サンドニ川河口に位置。 1642年からフランス人が植民。かつては主要港であったが,外洋の荒波に悩まされるため,1880年代にルポール港を建設,主要港の地位を譲った。行政・商業中心地で,サトウキビ,キャッサバ,タバコ,バニラ,ゼラニウムなどの集散,加工が行なわれる。東方約 10kmのサントマリーに国際空港がある。人口 13万3600(2004推計)。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報