サンドミエシュ(英語表記)Sandomierz

改訂新版 世界大百科事典 「サンドミエシュ」の意味・わかりやすい解説

サンドミエシュ
Sandomierz

ポーランド南東部,タルノブジェク県の小都市。キエルツェの南東80kmにあり,人口2万6800(1995)。ビスワ川上流左岸にあり,東西にシフィエントクシュスキエ山地とビスワ川ならびに支流のサン川をひかえる軍事上の要地。町はポーランド王国の初期にさかのぼる古い歴史をもつが,後に独立公国の主都となった。1286年に都市権を獲得し,14世紀のゴシックの大聖堂や城門,ルネサンス期の市庁舎など14~17世紀の歴史的建造物も多数ある。一般にビスワ川以東のポーランドでは工業の発展水準が低いが,硫黄,食品加工,陶磁器など地方資源型の工業のほか,輸送用機械部品,電気機械,ガラス製品を生産する。とくに1962年に大規模なガラス工場が建設され,農村工業化政策のモデルケースとして注目されている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android