サンピエール(英語表記)Saint-Pierre

精選版 日本国語大辞典 「サンピエール」の意味・読み・例文・類語

サン‐ピエール

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デジタル大辞泉 「サンピエール」の意味・読み・例文・類語

サンピエール(Saint-Pierre)

インド洋フランスの海外県レユニオン島の都市。同島南部に位置する。首都サンドニサンポールに次いで第3の規模をもつ。市庁舎をはじめ、コロニアル様式建物が多く残っている。
西インド諸島東部、フランス海外県のマルティニーク島の町。同島北西岸に位置する。17世紀に建設。1902年にプレー山噴火により壊滅的な被害を受けるまで同島の首都だったが、噴火後、フォール‐ド‐フランスに移された。火山博物館、地学研究所、製糖工場などがある。

サン‐ピエール(Jacques Henri Bernardin de Saint-Pierre)

[1737~1814]フランスの小説家・博物学者。ルソー弟子大作自然研究」の挿話をなす、文明への批判と自然賛美に満ちた恋愛小説ポールとビルジニー」が有名。

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改訂新版 世界大百科事典 「サンピエール」の意味・わかりやすい解説

サン・ピエール
Charles Irénée Castel, abbé de Saint-Pierre
生没年:1658-1743

フランスの聖職者,著作家。1695年にフランス・アカデミー会員に選出される。1712年ポリニャック枢機卿に従って,スペイン継承戦争を終結させるためのユトレヒト会議に出席し,これを契機に《ヨーロッパ恒久平和》全3巻を執筆・刊行した(1713-17)。彼はこのなかで〈諸国民の最高法廷〉設置の必要を説き,この法廷の権威によって人類から戦争の害悪を除こうと意図した。この書は,ルソーカントをはじめとする後の平和論者に大きな影響を与えている。次いで18年には,《複数会議制論》を発表し,行政権は,国王に直属する大臣にではなく,より民主的な形態として,複数の選挙された議会にゆだねられるべきむねを説いた。しかしこの意見はルイ14世の権力集中体制に向けられた明確な批判であったため,フランス・アカデミーから追放された。彼は,アラリ神父,ダルジャンソン侯爵と共に,1720年代の啓蒙的知識人の集りである〈中二階クラブ〉の創設に参加している。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サンピエール」の意味・わかりやすい解説

サンピエール
Saint-Pierre

西インド諸島東部,ウィンドワード諸島北部,マルティニーク島北西岸にある港町。フランス海外県マルティニークに属し,県都フォールドフランスの北西約 20kmに位置する。 1635年フランス人が建設し,同島の商業中心地として発展したが,1902年5月8日,背後にあるプレー山の噴火により全壊。死者は約3万人に上り,生存者は地下の独房に入れられていた囚人1人だけであったといわれる。その後一部再建されたが,多くは廃虚のまま残されている。現在は製糖工場,火山博物館,地学研究所がある。人口 5007 (1990推計) 。

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