ザンクトゴットハルト峠(読み)ザンクトゴットハルトとうげ

改訂新版 世界大百科事典 「ザンクトゴットハルト峠」の意味・わかりやすい解説

ザンクト・ゴットハルト[峠]
Sankt Gotthard

スイスの中央部ザンクト・ゴットハルト山塊にある標高2108mの峠。フランス語ではサン・ゴタールSaint Gothard峠と呼ばれる。古い時代から北ヨーロッパとイタリアを結ぶアルプス越えの幹線ルートである。峠道は11~5月の間積雪で通行が不可能となる。このため1882年に北側のゲシェネンと南側のアイロロ間に鉄道用ザンクト・ゴットハルト・トンネルが開かれた。その後100年を経て1980年には世界最長の自動車用トンネルが完成し,峠を訪れる者はおもに観光客だけとなった。名称は11世紀はじめのドイツの司教聖ゴットハルトに由来する。
ザンクト・ゴットハルト・トンネル
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ザンクトゴットハルト峠
ザンクトゴットハルトとうげ

サンゴッタルド峠」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のザンクトゴットハルト峠の言及

【ウーリ[州]】より

…州都アルトドルフAltdorf。アルプス中央のザンクト・ゴットハルトSankt Gotthardt(サン・ゴタールSaint Gothard)峠の北側登口にあって,南ドイツと北イタリアを結ぶ交通の要路上にある。ウーリの歴史はこのアルプス越えの重要峠と不可分の関係をもつ。…

【ウーリ[州]】より

…州都アルトドルフAltdorf。アルプス中央のザンクト・ゴットハルトSankt Gotthardt(サン・ゴタールSaint Gothard)峠の北側登口にあって,南ドイツと北イタリアを結ぶ交通の要路上にある。ウーリの歴史はこのアルプス越えの重要峠と不可分の関係をもつ。…

【ウンターワルデン[州]】より

…ウンターワルデンはウーリ,シュウィーツとともに1291年の〈永久同盟〉を締結し,スイス連邦形成の核となったが,それ以前から2地域に分かれていた。そのうえ,ザンクト・ゴットハルト(サン・ゴタール)峠を通る主要交通路から外れていたこともあって,経済的・政治的に他の2カントンに追従する形にならざるをえなかった。支配領域についても,15世紀にウーリとともにティチーノ地方の征服に加わり,ザンクト・ゴットハルト峠の南に共同支配地を得ただけだった。…

【スイス】より

…中世農業革命による農業生産力の増大,経済交流の活発化,都市の誕生につれて人々の動きが盛んになった。こういった状況を背景に,1200年ころ中央アルプスにザンクト・ゴットハルト峠が開かれた。この峠は,ライン川沿いのドイツ主要地帯と南イタリアを最短距離で結んだ。…

※「ザンクトゴットハルト峠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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