ザーレ川(読み)ザーレがわ(英語表記)Saale

改訂新版 世界大百科事典 「ザーレ川」の意味・わかりやすい解説

ザーレ[川]
Saale

ドイツ東部を流れるエルベ川の左岸支流バイエルン州フィヒテル山地(標高900m)に源を発し,北流してマクデブルク上流約30kmでエルベ川に注ぐ。全長427km。イルム,ウンストルート,エルスターなどの支流をもつ。中流の山間部には二つのダムと堰止湖があり,水力発電が行われている。ハレ周辺は豊富な褐炭埋蔵地で,またカリ塩を産し,ハレ,ライプチヒゲーラなどの主要工業都市がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ザーレ川」の意味・わかりやすい解説

ザーレ川
ザーレがわ
Saale

ドイツ中部を流れるエルベ川の支流。バイエルン州,フィヒテル山地に源を発し,ホーフを北流してチューリンゲン州に入り,チューリンガーワルト南東麓を経て,北東流し,マクデブルク南東でエルベ川に合流する。全長 427km。沿岸にはイェナ,ナウムブルク,ハレなどの都市が立地し,合流点からナウムブルク付近まで 95kmは遡航可能。おもな支流にウンストルート (192km) ,ワイセエルスター (257km) ,ボーデ (169km) の諸川がある。上流にはホーエンワルテ,ブライロホの2つの大人造湖があり,発電などに利用されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ザーレ川」の意味・わかりやすい解説

ザーレ川
ざーれがわ
Saale

ドイツ中部を流れる川。エルベ川の支流。フィヒテル山地に源を発して北流し、イエナ、ハレを経て、マクデブルクの南でエルベ川に合流する。流長427キロメートル。下流部は水運に利用される。上流部では2か所でせき止められて人造湖ができている。北ドイツでの更新世(洪積世)の最後から2番目の氷期アルプスでのリス氷期にあたる)は、この川の名をとって「ザーレ氷期」と命名されている。

[浮田典良]

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