シナイ[山](読み)シナイ

百科事典マイペディア 「シナイ[山]」の意味・わかりやすい解説

シナイ[山]【シナイ】

旧約聖書の《出エジプト記》で,モーセが神から十誡を授かった山。シナイ半島中央部にあるムーサー山(2285m)がこれにあたるとされ,この山麓カタリナ修道院で1844年,4世紀のシナイ写本が発見された(1859年の再発見重要性が認められた)。また1904年―1935年に付近でシナイ文字碑文が発見された。
→関連項目シナイ半島聖カトリーナ修道院地域中東戦争

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世界大百科事典(旧版)内のシナイ[山]の言及

【カタリナ[アレクサンドリアの]】より

…そのため車輪につながれたが,車輪が奇跡によって大破し,斬首されて殉教。屍は天使がシナイ山に運んだ。今日シナイ山のカタリナ修道院には彼女の墓といわれるものがある。…

【カタリナ修道院】より

…シナイ半島南部ムーサー山(聖書のシナイ山)の北の山麓にある修道院。527年にビザンティン皇帝ユスティニアヌス1世によって建立された。…

【シナイ】より

…南部のモーセ山にはかつて,ここにある修道院の警護にあたっていたボスニアとワラキアの農奴の子孫であるジェベリエ族がいる。 シナイの語源は,前3000年ころのメソポタミアのアッカド語で〈月の神〉を意味するシンSinという言葉である。旧約聖書でモーセが十誡を授かったシナイ山は現在のモーセ山(ムーサー山)とされ,その山麓にはカタリナ修道院が建てられている。…

※「シナイ[山]」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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