シムソン線(読み)シムソンせん(英語表記)Simson's line

改訂新版 世界大百科事典 「シムソン線」の意味・わかりやすい解説

シムソン線 (シムソンせん)
Simson's line

ABCの平面上の1点Pから辺BC,CA,ABへ下ろした垂線の足をD,E,Fとするとき,Pが△ABCの外接円(3点A,B,Cを通る円)の周上にあれば,D,E,Fは同一直線上にある(図)。この直線を△ABCに関するPのシムソン線といい,上記の事実を発見者といわれるシムソンR.Simson(1687-1768)にちなんでシムソンの定理と呼んでいる。なお,シムソンの定理の逆も成り立つ。△ABCの垂心をHとするとき,Pのシムソン線は線分PHを2等分する。P,Qが△ABCの外接円の一つの直径の端点であれば,Pのシムソン線とQのシムソン線は直交し,この交点九点円の周上にある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シムソン線」の意味・わかりやすい解説

シムソン線
シムソンせん
Simson line

ウォーレス線ともいう。三角形 ABCの外接円の周上にある任意の1点Oから,その三角形の3辺 AB,BC,CAあるいはその延長上へ垂線をおろすとき,その足D,E,Fは一直線上にある。この直線 DEをシムソン線という。三角形に関するこの定理は,イギリス数学者 R.シムソン (1687~1768) によって発見されたといわれる。しかしこの定理は W.ウォーレス論文 (99,1800) のなかにも述べられているので,ウォーレスの定理ともいわれる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「シムソン線」の意味・わかりやすい解説

シムソン線
しむそんせん

三角形の外接円上の1点から、その三角形の各辺またはその延長上に下ろした垂線の足は一直線上にある。この直線をシムソン線という。この定理はイギリスの数学者シムソンRobert Simson(1687―1768)が発見したといわれ、シムソンの定理とよばれている。

[立花俊一]


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