シャーロックホームズ

デジタル大辞泉 「シャーロックホームズ」の意味・読み・例文・類語

シャーロック‐ホームズ(Sherlock Holmes)

ホームズ

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精選版 日本国語大辞典 「シャーロックホームズ」の意味・読み・例文・類語

シャーロック‐ホームズ

(Sherlock Holmes) コナン=ドイル作の一連探偵小説主人公。鋭い推理力を持ち、いかなる難事件も解決する私立探偵エジンバラのある外科医モデルにしたといわれる。

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改訂新版 世界大百科事典 「シャーロックホームズ」の意味・わかりやすい解説

シャーロック・ホームズ
Sherlock Holmes

イギリスの小説家A.C.ドイル長編小説緋色研究》(1887)で初めて登場させた素人探偵で,この物語の語り手ジョン・H.ワトソン医師と共同で,ロンドンベーカー街下宿に住み,一般人が持ち込むなぞの事件や,警察が解決できなくて頼みに来る難事件を,明快な推理と機敏な行動力によって解決する。このホームズ探偵とワトソン医師の名コンビは,次の長編小説《四つの署名》(1890)でも登場するが,まだ評判は高まらなかった。しかし,《ストランド・マガジン》に1891年7月号から連載された一連の短編小説は爆発的人気を呼び,ホームズの名は一躍有名になった。12の短編を集めた《シャーロック・ホームズの冒険》(1892)以後,《シャーロック・ホームズの思い出》(1894),《シャーロック・ホームズの生還》(1905),《最後のあいさつ》(1917),《シャーロック・ホームズの事件簿》(1927)まで,合計五つの短編集と,前記2編に加えて《バスカビル家の犬》(1902),《恐怖の谷》(1915)の合計四つの長編が発表された。

 作者死後もホームズの人気は高まる一方で,彼を実在,現存の人物と信ずるファンは世界中にいて,各地でクラブを組織している。彼らはホームズ物語を〈聖典〉と呼び,その緻密な研究,ホームズの伝記研究など,さまざまな活動を行う。日本でもこうした熱心家が第2次世界大戦後増え,1977年には日本シャーロック・ホームズクラブを設立。
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世界大百科事典(旧版)内のシャーロックホームズの言及

【推理小説】より

…人間味豊かな警官の推理作業をとり入れている点も,ポーと違った特徴である。 以上のような土壌の上に,コナン・ドイルの〈シャーロック・ホームズ〉シリーズの花が開くこととなる。この名素人探偵が初登場するのは長編《緋色の研究》(1887)だが,形式的にはポーのデュパンと同じであり,またポーのアイデアをドイルはかなり借用している。…

【世紀末】より

…広い意味では,まさしくこのような世紀末型の人間類型の登場を,T.マンが一族の没落の歴史《ブデンブローク家の人々》(1901)をかりて詳細に跡づけ,S.フロイトが《夢判断》(1900)で精神分析を通じて診断したといえるだろう。この点,同じ時代がドイルの〈シャーロック・ホームズ・シリーズ〉に代表される推理小説という文学ジャンルを,またスティーブンソンの《宝島》(1883)などの冒険小説を生み出したのも無関係ではない。いずれも知性の人工楽園にとじこもるためにうってつけの文学であり,人工的な刺激を求める都市人間の求めに応じたものである。…

【ドイル】より

…スコットランドに生まれ,エジンバラ大学で医学を修める。医師として開業したが成功せず,余暇をもてあまして書いた,素人探偵シャーロック・ホームズを主人公とする一連の小説でしだいに人気を得,医者を廃業して小説家を職業とする。シャーロック・ホームズが登場する推理小説ばかりが評判になって,自分が本当に書きたい歴史小説が高く評価されないことに不満を抱き,一時自分の筆でホームズを殺してしまったが,一般読者の強い要望で彼を復活させた。…

※「シャーロックホームズ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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