シュウカイドウ(秋海棠)(読み)シュウカイドウ

百科事典マイペディア の解説

シュウカイドウ(秋海棠)【シュウカイドウ】

中国原産シュウカイドウ科多年草。江戸時代初め日本に渡来したといわれ,各地の庭園に栽植されるが,暖地では日陰湿地に野生化している。茎は高さ60cmほどになり,節の部分は紅色。葉は先のとがった卵形で左右不同。9月に淡紅色の花を下垂してつける。雌雄同株だが,初め雄花が数多く咲き,のちに雌花が開く。萼片(がくへん)2枚は花弁状で大きく,花弁は2枚で小さい。果実は3翼があり,1個は特に張り出して目立つ。花後に葉腋につく〈むかご〉は落下して新しい苗となる。
→関連項目ベゴニア

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

シュウカイドウ(秋海棠)
シュウカイドウ
Begonia evansiana

シュウカイドウ科の多年草。中国南部の原産。日陰の湿ったところでよく生育する。観賞用に栽培され,また野生化しているものもある。地下に丸い塊茎があり多肉の茎を伸ばして高さ 60cmぐらいに達する。葉は互生し,ゆがんだ卵形で長さ8~15cmあり,長い柄をもつ。夏の終りから秋にかけて,枝先に美しい紅色の花をまばらな集散花序につける。雌雄同株。萼は2片あって大きく,花弁は2片で小さい。 蒴果には3枚の翼があり,内部に多数の種子を宿す。葉腋に小さい無性芽をつけ地に落ちて新しい苗となって繁殖することもある。

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