シュタージ

デジタル大辞泉 「シュタージ」の意味・読み・例文・類語

シュタージ(〈ドイツ〉Stasi)

旧東ドイツの秘密警察であった国家保安省の通称。1990年、東西ドイツの統一によって解体された。本部であった建物が、現在、シュタージ博物館として公開されている。MfS(Ministeriums für Staatssicherheit).

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シュタージ」の意味・わかりやすい解説

シュタージ

旧東ドイツの政治警察で,正式名称は国家保安省。人権抑圧の象徴として,国民に最も嫌われ恐れられた機関。 1989年末時点で,正式職員は約 10万人,非公然職員 10万 900人のほか身分不詳の職員による特別部門もあった。ナチス保安警察の倍以上の規模であり,ドイツ史上最も密度の高い監視網を築いた。 50年にソ連にならって創設され,ホーネッカー体制のもとで大幅に拡大していった。数多くの情報提供者から収集した個人データ 600万件を保管していたため,その公開は統一後のドイツ社会に大きな波紋を巻き起した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

山川 世界史小辞典 改訂新版 「シュタージ」の解説

シュタージ
Stasi

国家保安省(Ministerium für Staatssicherheit)の通称。東ドイツ国家の治安・情報機関。1952年設立。9万人の職員と大量に組織した非公式協力者(IM)を用い,反体制派のみならず市民生活を細部に至るまで監視した。89年12月,民主化運動により解体。膨大な文書記録が残されている。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android