シュピーゲル事件(読み)シュピーゲルじけん(英語表記)Spiegel-Affäre

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シュピーゲル事件」の意味・わかりやすい解説

シュピーゲル事件
シュピーゲルじけん
Spiegel-Affäre

ドイツの週刊誌シュピーゲル』 1962年 10月 10日号が北大西洋条約機構 NATOの図上演習を掲載したことから,同誌が反逆罪と贈賄罪に問われた事件。 62年 10月『シュピーゲル』誌の発行者と編集者が逮捕された。この摘発について,報道の自由の束縛として強い非難の声が上り自由民主党 FDPと社会民主党 SPDは,F.J.シュトラウス国防相がこの摘発の陰で動いたとみて追及,同国防相もこの事実を認めたため,FDP出身の閣僚は全員辞職し,第3次アデナウアー内閣は同年 11月末総辞職した。

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世界大百科事典(旧版)内のシュピーゲル事件の言及

【シュピーゲル】より

…国内各地はもとより世界20ヵ国に特派員をおき,水準の高い記事で内外の評価を得ている。62年,NATO演習の極秘内容をスクープして反逆罪に問われた,いわゆるシュピーゲル事件で,不当な弾圧と戦い〈報道の自由〉を貫いた。発行部数110万部(1996)。…

※「シュピーゲル事件」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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