シュメリング(英語表記)Schmeling, Max

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シュメリング」の意味・わかりやすい解説

シュメリング
Schmeling, Max

[生]1905.9.28. クラインルコフ
[没]2005.2.2. ホーレンシュテット
ドイツのプロボクサー。本名 Maximilian Schmeling。 1921年にボクシングを始め,3年後にプロボクシング界に入る。 1926年にドイツのライトヘビー級タイトル,1928年にはヘビー級のタイトルを獲得。その後アメリカ合衆国に渡って修行を積む。 1930年ジャック・シャーキーとの対戦で相手が失格負けとなり,ヨーロッパ出身ボクサーとして初の世界ヘビー級チャンピオンの座につく。 1932年までタイトルを保持。 1936年にはジョー・ルイスと対戦して 12ラウンド KO (ノックアウト) 勝ちし,世界の注目を浴びるとともにアーリア人至上主義のナチス象徴となった。 1938年世界ヘビー級王座についたルイスとの再戦は,ナチスの宣伝に利用しようとするドイツと反ナチスのアメリカとの国家の威信をかけた戦いとなったが,ルイスに1ラウンド開始2分後に KO負けを喫する。この敗北に加え,ユダヤ人マネージャーの解雇勧告を拒否してナチスににらまれた。第2次世界大戦中に軍務につき,戦後の 1947~48年にボクシング界に復帰,43歳で引退した。通算成績は 70戦 56勝 (40KO) 。引退後,コカコーラ・ボトリング事業で成功した。 1992年国際ボクシングの殿堂入り

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