シロキクラゲ(白木耳)(読み)シロキクラゲ(英語表記)Tremella fuciformis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シロキクラゲ(白木耳)」の意味・わかりやすい解説

シロキクラゲ(白木耳)
シロキクラゲ
Tremella fuciformis

担子菌類シロキクラゲ目シロキクラゲ科。夏から秋にかけて,種々の広葉樹の枝や幹に生える。その形は平らでしばしば2~3回分岐し,色は白または黄,基部は軟骨質,裂片はにかわ状で,大きいものは径 10cmほどになる。叢生したものは白い花弁の集りのようにみえることもある。この子実体の両面平滑であるが,断面をつくって顕微鏡で調べると子実層でおおわれているのがわかる。子実層には卵形または球形の担子柄がみられるが,これは2または4縦裂して,その各細胞からステリグマを生じて一端のとがった無色,卵形の担子胞子ができる。本州以南にみられ,またアフリカ,南・北アメリカ,オーストラリア,アジア,南洋諸島など分布はきわめて広い。シロキツネノコンニャクという別名もあり,また中国では銀耳とも呼んで食用にする。

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